BLOGブログ

キュレットのシャープニングについて

歯周治療において、歯石を取る道具の一つに「キュレット」というものがあります
キュレットとは「歯石の除去、歯根面の掻爬と滑沢化に使用する鋭匙型のスケーラー」
もっと簡単に言うと「歯石をとって歯根表面をきれいにする、先に小さい刃のついた器具」の事です。

このキュレットは常に鋭利な状態でないと、歯根面や歯肉に損傷を与えたり、壊死セメント質を取り残したりすることになります
そのため、鈍角となり切れ味の鈍ってきた刃の部分(カッティングエッジ)を、鋭利に回復するためにシャープニングと言う作業が行われます
シャープニングはキュレット専用の砥石を使ってカッティングエッジを研ぐことを指します。

カッティングエッジが鋭利かどうかは、光を当てて確認します
鈍角化していると光が反射してエッジが光って見え、逆にエッジが鋭利だと光りません。

 

 

シャープニング前の写真

エッジに光が反射して光っています、これは刃が鈍角になっている証拠です

 

DSC_0073

シャープニングを行い刃が鋭くなると、光が反射しにくくなります

 

 

歯石がしっかり除去できるかどうかはシャープニングの良し悪しにかかっているので、常にキュレットの手入れは欠かせません。しかしシャープニングは研ぐ人によって、手癖などにより微妙に違いが出るので、複数の人が研ぐと刃の面がバラバラになってしまいます、よって私のクリニックでは開業以来すべて私自身が研いでいます。私の小さなこだわりです。