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即時埋入

『即時埋入』(Immediate Placement )とはインプラントを埋入する時の術式の一つで、保存不能な歯を抜歯する時に、同時にインプラントの埋入手術も行うことを言います。

これに対して抜歯後、間をあけてから埋入手術を行うことは『待時埋入』(Delayed Placement)と言います。

即時埋入の最大の利点は歯周組織の退縮を最小限に抑えられることです
通常、抜歯を行うと抜歯窩の治癒に伴って骨と歯肉の吸収が起こります
骨や歯茎が下がると最終的な補綴物を装着した時の審美性が悪くなります

奥歯なら多少見た目が悪くてもあまり気になりませんが、前歯となると別ですね
機能性と同じくらい審美性が重要となります。
 

 

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術後2年が経過した症例


定期検診のクリーニングをした直後なので若干歯肉から出血していますが歯周組織に異常は見られません。ブラックトライアングルの出現もなく、スキャロップラインも左右対称を維持しています
抜歯と同時にインプラントを埋入することにより、生体は歯周組織を大きく変化させずに治癒し術後はより天然歯に近い機能と審美を回復することができます

 

 

レントゲンの画像を重ねたところ
前歯4本を治療しています

 

 

即時埋入の利点としては外科処置が一回で済むといった利点もあります
しかし、すべてのケースで可能な手法ではありません
むしろ限られたケースにのみ可能な術式ですが、適応であれば非常に有効な術式と言えます。