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駆け出しの頃の思い出

歯科医師にとって大学を卒業してから最初の5年間くらいはとても大事な時期で、その時期に巡り合った同僚や先輩、上司、環境によって歯科医師人生の方向性が決定付けられると言っても過言ではありません。

私は大学卒業後2つの医療法人に勤務歯科医としてお世話になりましたが、どちらも勉強熱心で情熱を持った優秀な歯科医師が多数在籍しており、当時はそれが当たり前だと思っていましたが、今思うととても恵まれた環境にいたことを実感します。

 卒後2年目のある日、同僚だった先生に「面白い講習会があるから一緒に行こう」と誘われて行ったのが山﨑長郎(やまざきまさお)先生の講演会でした。私にとって勉強とは学生時代のように教授の講義を睡魔と戦いながらメモをとる事だと思っていたのが山崎先生の講演は全く違い、科学的根拠に基づく理論を解りやすく解説し、巧みな話術とユーモアを交えながらスピード感にあふれ、そして非の打ちどころのない美しい症例写真が流れるように映し出される、まるで良質のエンターテイメントを見ているような衝撃的な体験でした。数時間の講演が終わると私は興奮気味に歯科医の仕事はめちゃくちゃ面白いんじゃないか、自分は本当に素晴らしい職業を選択した、もっと知りたいもっと上手くなりたいと。 そしてその気持ちは25年以上経った今も変わりません。

当時多くの歯科医師に多大な影響を与えた山崎先生は私にとってもカリスマでありアイドルでもあります。 現在の私は山崎先生には遠く及ばない小さな存在ですが、このブログを通じて一人でも多くの人に歯科の探求は面白いかもと感じてもらえたらいいなという思いで書いています。